芸の習得に躍起になっていたせいで、しつけがおろそかになっていたことに気づくのはもう少し先の話でした。トイレのしつけは頑張っていたものの、私たちがご飯を食べているときに飛びついてくる上、一番ひどかったのはむやみやたらにそこらじゅうのものをかじりまくってボロボロにしていっていました。
どう対策をしたものかと、またもや家族会議。噛むものすべてを没収しようやら、噛んでいるのを見つけたらおしりペンペンの刑やら、あげくの果てには一回噛んだものにはからしを塗りたくる、なんていう話も出てきました。これでは埒が明かないと、先遣隊を組みペットショップへ。すると、今まで悩んでいた時間が無駄だったかのごとく、ペットコーナーの商品棚には「噛みつき防止スプレー」というものが置いてありました。それを早速購入。そして使用。結果が出たのはすぐで、噛みついた瞬間しかめっ面をして、すぐに離れていきました。
噛みつき癖は無事に治ったのですが、もう一つ問題がありました。それが、「食い意地」です。ごみ箱は漁るわテーブルにある食べ物を勝手に上に上がって食べるわで散々でした。どうにもそれに関しては治す術が見つからず、見つけたら叱るということだけ行っていました。
わたしが中学生になってから、給食の牛乳やパンなど、あまりものをよく持って帰ってきていました。持って帰ってきてからもしょっちゅうカバンの中から出し忘れることがあり、1週間ほど経ってしまった牛乳を机の隅に隠して数か月経って親の手によって発掘された苦い思い出があります(笑)
そんなある日のこと、パンをカバンに入れたまま出かけてしまったことがありました。親に迎えに来てもらって一緒に帰宅したとき、いつもは出迎えてくれるもこが静かでした。どうしたのだろうかとリビングに行ってみると、その場の光景に親と2人で呆然。そこらじゅうにパンくずがちらばり、ソファの上には食べかけのパンのかけらが放置。そして、ちょうどその時に新しいパンはないのかと、わたしのカバンに頭を突っ込んでいるもこの姿がありました。その日はわたしともこ共々反省しつつ、パンくずを片付け、より一層しつけを頑張ろうと心に決めました。
しかし、11歳に成長した今でも、気づくと食べ物の袋がソファの上に置いてあります。